Best Wedding of OKAYAMA 2017 グランプリ頂きました。
みなさま こんばんは
プランナーのにったんです
今日のブログはちょっと長いです…。
先週21日火曜日に 市民文化ホールにて行われた
Best Wedding of OKAYAMA 2017 に
ファイナリスト8名のなかのひとりとして出場させていただきました。
結果グランプリをいただき、
(写真↑ 泣いています。)
新聞やテレビで見つけてくださった方から
ありがたい言葉をたくさんいただきました。
ありがとうございます。
NHKさんに取材していただきました。
(とっても緊張しました。)
紹介させていただいたご夫婦本人が会場に応援に来てくださり、
お祝いのお花をいただいちゃいました!
幸せ~!!
せっかくなので、私がプレゼンさせていただいた
「私の担当させていただいた、いい結婚式」を紹介したいと思います。
(長いです。)
私が思ういい結婚式とは、
新郎新婦が「結婚式してよかったな」
集まってくれたゲストが「呼んでもらえてよかったな」と
未来の人生の中で思い返せるような1日にすることです。
新郎新婦だけが満足しただけではいい結婚式だったとはいえません。
それってすごく難しく聞こえてしまいますよね。
きっと「みんなに楽しんでもらうことができるかが不安」になってしまって
結婚式自体を億劫に思ってしまう人もいると思います。
私が今回のプレゼンで紹介した田邉夫婦は、
もともとハワイで二人きりの挙式とハネムーンを予定しており、
「岡山で親族向けのお披露目会」という親御さんの希望を叶えるために
親族のみの会食をすることに決めたおふたりでした。
当初は「友達がいれば盛り上がるだろうけど、親族のみで場が持つのかな?」と
大変不安にされており、
それでも、せっかくなら結婚式らしく、と
生い立ちムービーやケーキカットはしようかなというお考えでした。
お話が盛り上がらないだろうから、新郎新婦は高砂席に座って食事を、
親族は家庭ごとにテーブルを分けて座っていただくように計画していました。
「親族と一緒のテーブルを囲んでお食事をしては?」という私の提案は
あまりお好みではないようでした。
このテーブルの配置については私自身は賛成ではありませんでしたが、
無理強いをすべきではないなと思い、ふたりの希望とイメージを優先しました。
私自身、数年前までは親族同士の付き合いを苦手だと感じていたので、ふたりのお気持ちは分かるなあ、と思っていました。
たまに会っても挨拶程度、親や祖父母が話しているところにお茶を運ぶくらい。
タイミングを見て部屋から去っていました。
「話すことがないので、居ても気まずいな」と思っていたからです。
でも、私のこの考えは間違っていた、とに気付かされた出来事がありました。
祖母の死です。
運良く危篤状態に間に合った私は、ベッドの上のおばあちゃんに抱きつき、呼びかけました。
「おばあちゃん」
眼球は動かず、こちらにも気づきません。
何度も呼んでいると、ふと 目に光が戻り、私を見つめ、くちもとは歪み、声は出ません。
でも、確かに
嬉しいという感情を含んだ「さわちゃん」という口の動きを読み取りました。
きっといつもなら「さわちゃん、帰ったん、おかえり」と満面の笑みでギュッと握手をしてくれたでしょう。
私は初めて
「人は突然 目が見えず 耳が聞こえず 声が出なくなる瞬間がくるんだ」
とういことを知りました。
家族みんなで大慌てをし、悲しんでいたときに助けに集まってくれたのが、親族でした。
その存在の大きさ、ありがたさに気付くと同時に、
「こうやってせっかく集まってくれるなら、悲しい話ではなく
もっといっぱい色んな事を話したいし、笑顔を見たい。」
と自然に思うようになりました。
その出来事をきっかけに「たくさんの感謝と祝福の気持ちで集まれる機会は結婚式しかない。」と感じ
結婚式の意義を強く見出すことができました。
その自分の経験をもとに、せっかくみんなが集まってくれる結婚式は
「もっと話せばよかったな」とか
「せっかく行ったんだから、もっとお話に来てくれても良かったのに」とか
後悔や不満が残るような時間にしてほしくないと思っています。
特に、ご親族に関しては
「話が盛り上がりそうにないから避けたい…」ではなく、
「話が盛り上がらないかもしれないけど、これからの関係性のためにも、こちらからコミュニケーションをとっていこう!来てよかった、と感じてもらえるように感謝の気持ちは伝えよう!」
という意識でいてほしいと強く思っています。
さて・・・おふたりはと言うと、打ち合わせ中の雰囲気はいつも楽しく、大笑いをして涙が滲むこともしばしば。
おふたりにかかわらせていただいたプランナーである私、
会場案内を担当させていただいていた当時の支配人、
衣装担当のコーディネーターもみんな、ふたりの雰囲気が大好きでした。
そんなおふたりの結婚式、会話が盛り上がらないはずがない。
ふたり一緒なんだから大丈夫!と確信した私は、
「高砂で食事するのはやめて、各テーブルに新郎新婦用席も設けて、
そこで一品ずつ食事をするように進めていきましょう。」と
結婚式一週間前に提案しました。
おふたりのお返事は、「そうしてください!」
打ち合わせを始めた頃のふたりでは、絶対に選ばなかったであろう選択肢。
不安はたくさんあったけど、それよりも、「楽しみだな」と思う気持ちがどんどん強くなっていた証拠でした。
結婚式当日の雰囲気はほんとうに素敵で、
新郎新婦がテーブルを訪れると自然に拍手が起きたり、
乾杯をしたり、写真を撮ったり。
ふたりの想像を遥かに超えた温かい空気と時間が流れていました。
結婚式当日にならないと気づけないこと。
「新郎新婦のために集まってくれたゲストの顔を見れば、
今まで感じたことのない感情が溢れ、祝福の気持ちに、おもてなしをして返したい!」
と思うこと。
そのために "絶対的に" 必要なものって、何なのでしょう。
すごく凝った装飾?
珍しい演出?
手作りのアイテム?
ムービーや余興?
私からしたら、全てNOです。
それよりも大事なことは、直接「来てくれてありがとう、とっても嬉しい。」って
ふたり揃って伝えることだと思います。
それも、ゆっくりときちんと時間を取って。
結婚式会場にくるのに、何時間かけてきてくれているか、
想像したら「ゆっくりと時間をとって」の意味がすぐにわかると思います。
友人のパートナーが、あなたに
「来てくれてありがとう、お話はよく聞いています!」って話しかけてくれたら
「そんなに私の事紹介してくれてたなんて嬉しい」って
一日中誇らしい気持ちになれませんか?
きっと将来「すてきな結婚式だったね」って語り継がれると思います。
結婚式に来てくれたあなたの大切なゲストは、これまであなたを支えてくれた人でした。
でも結婚式の日からは、あなたたち夫婦を支えてくれた人になります。
ゲストを呼んだ結婚式でしか味わうことのできない、絆が生まれる瞬間が、
そこには存在しています。
どんなにきれいに飾り付けても、面白いテーマが有っても、
その根源に「おもてなし」の気持ちがなかったら・・・。
新郎新婦とのコミュニケーションのない結婚式は、
ゲストにとって、いい結婚式とは言えません。
「私、来た意味あったのかな?」なんて思われたらとっても悲しくありませんか?
そう考えたら、誰にでも、「いい結婚式」が出来るってことに
気づくことが出来ると思います。
先程紹介した田邉夫婦は、その絶対にいい結婚式にするのに必要なことに
勇気をもって挑戦し、自らご親族の輪に飛び込んでいったおふたりでした。
だから私は、田邉夫婦のことを紹介したいと思ったのです。
結果おふたりのご親族とは、
今後の人生の中で強く濃い関わりになることを実感することができ、
「いい結婚式だった」と今でも言ってもらえる関係になっているそうです。
私も、結婚式当日に一生懸命お話をする新郎新婦を見て、微笑みが止まらないほど感激していました。
「やっぱり夫婦のちからってすごい!結婚式って不思議な力がある!
思い切って、ふたりに提案をしてみてよかったな、」って強く思ったのです。
そうやって、「結婚式が未来につながっていく1日にする」ために
私達プランナーは存在していると思っています。
近年、結婚式をする人はどんどん減っています。
楽しんでもらえると思えないから、勇気が出ない人もいるかもしれません。
でも、どうか信じてほしいことがあります。
結婚式をしないと感じられない素敵な感情が、たくさん有るということ。
新郎新婦が「来てくれてありがとう」を表現したら、
そこには想像を遥かに超えた時間と空間ができあがるということ。
そんな瞬間をたくさん見てきた人が、ここにいるということ。
まずは岡山県内から、「結婚式したいな!」って思う夫婦が増えることを願い、
そのために自分の出来ることに取り組んでいきたいと思います。
みなさん、これからもよろしくお願いいたします。
THE MAGRITTE
ウエディングプランナー
大西沙和